百科事典の見出し サイエントロジー 

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宗教事典、百科事典の編纂担当者へ

以下が百科事典用のサイエントロジーの定義になります。

サイエントロジー、宗教(登録商標)(ラテン語、scio、知識、または知るという言葉の完全な意味において知ること。ギリシャ語、logos、~の研究)アメリカ人作家、哲学者、人道主義者L. ロン ハバード(1911-1986年)の研究に基づく宗教。サイエントロジーは「精神そのもの、複数の宇宙、他の生命との関わりにおいて、精神を学び扱うもの」と定義される。「ダイアネティックス」、「ハバード、ラファイエット・ロナルド(ロン)」を参照のこと。

サイエントロジー宗教の教えは、人間は不滅の精神的存在であり(サイエントロジーでは、「魂」を意味するギリシャ文字「theta」から、「thetan、セイタン」と呼ばれる)、身体と心を持ち、ひとつの人生から次の人生へと生き続けることを教える。サイエントロジストは、「反応心」(刺激-反応だけに基づいて作動する人の心の一部分で、本人の意志のコントロール下にない)が、その人の意識、目的、思考、身体、および行動に強い影響を及ぼし、またそれらに対して力を行使すると信じる。「オーディティング(auditing)」と呼ばれるスピリチュアル・カウンセリングを通じて、サイエントロジストは反応心の力を軽減し、最終的に消去する。反応心には個人にとって何の有益な部分もない。あるのは不合理さ、恐れ、悪夢の源である。それを根絶した時、クリアーの状態が達成され、その人自身が見えるようになる。それは、個人の本質を完全に見付け出し、最終的に完全なる精神的意識と自由を達成するためのステップである。

1954年2月に最初のサイエントロジー教会が創設されて以来、この宗教は、世界の6つの大陸に広がり、会員数何百万へと拡張してきた。

この宗教の経典は、ダイアネティックスとサイエントロジーに関してハバード氏が著した文書、録音した講演から構成されている。これには、約2,500の講演、84のフィルム、3つの百科事典規模の叢書と、7,500万語を超える言葉が含まれている。

サイエントロジー宗教における主要な儀式には、「オーディティング」と呼ばれるスピリチュアル・カウンセリング、ハバード氏の著書の勉強、そしてその適用のためのトレーニングがある。

オーディティングとは、ラテン語の「audire」(聞くこと)から来ており、サイエントロジー宗教において核となる宗教的実践である。これはスピリチュアル・カウンセリングの、全く独自の手段である。カウンセリングは、日曜サービスやその他の集まりなどで集団に向けて提供するものや、サイエントロジー・ミニスター(オーディティングを通して個人の状態を向上させるトレーニングを受け、資格のある聖職者)が個人を1対1で導き、与えるセッションというものがある。その役割において、ミニスターとは「聞く人」という意味を持つ「オーディター」のことを指している。

オーディティングを通して、人は自分自身の存在に目を向け、自分が何であり、どこにいるのかということに直面する能力を向上させることができる。そうして、自分という存在に対して何か手を打つことができる。そのようなことから、オーディティングとは、人に対して行われるものではない。その益は、積極的な参加と優れたコミュニケーションを通してのみ得ることができる。

オーディティングが個人に対して行われる場合、オーディターとオーディティングを受けている人は、静かで、邪魔の入らない空間で、互いに向かいって形で席に着く。その教会員は、どの人もより高い精神的意識の状態に到達するためにたどらなくてはならない、正確な道筋に導かれる。これは、(1)その人の持つ精神的な困難を取り除く手助けをすること、(2)個人の能力を向上させることによって達成される。人が十分な精神的潜在能力を発揮できるようになるには、その両方が必要である。オーディターは、エレクトロサイコメーター、すなわちEメーターを使って、精神的な状態やその人の状態の変化を測定する。Eメーターそのものは何もできないが、トレーニングを受けたオーディターが使えば、精神的な脅威や苦悩の領域を個人が突き止め、それらを取り上げて処理する助けとなる。

オーディティングは、厳密な手順に従うと正確なものになる。特定の質問によって、人はそれぞれ特定の人生の領域に導かれ、結果として、自己の存在に関する多くの新たな認識とより高い意識が生じる。

このようにしてその人はより幸せになり、自信が高まり、精神的に目覚め、自己の人生を統制できるようになる。さらに、人はしばしば社会的責任の感覚に目覚め、またその高まりを経験する。これは、すべてのサイエントロジー教会の周辺で、多くのサイエントロジストが社会的に有益な活動に従事している事実を説明する。

オーディティングはまた、日曜サービスやその他の教会の集会の一部として、グループに対して常時行われている。グループ・オーディティングでは、対個人のオーディティングと同じ規則が適用され、オーディターがその進行を務め、そのグループ全体から特定の質問や指示に答えや反応を得たり、それらに従わせたりする。これにより、オーディターは出席者のコミュニケーション・レベル、意識、能力を劇的に引き上げることができる。グループ・オーディティングは、信者たちや初めて日曜サービスに出席するような新しい人たちに、オーディティングの益を無料体験できる機会を定期的に提供する。

サイエントロジーの根本的な概念は、精神的意識の向上こそ、生きる力と幸福感を高めるための道筋を示す唯一の要因である、というものである。オーディティングを通して人は自由になるが、その自由は、自由でい続けるための知識、また他の人を自由にするための知識によって増大されなくてはならない。それはサイエントロジー技術の学習とトレーニングを通じて獲得される。

サイエントロジーの教材は、心、精神、人生に関してこれまでに集成された最大規模の情報体系であるかもしれない。その教材は、ハバード氏によって著された書籍と録音された講演が基礎となっている。したがって、サイエントロジストは、学習を通してその主題をより理解することを奨励される。これは、サイエントロジストがより高い存在の状態へとその道筋を歩み続けるのに不可欠な部分となっている。

サイエントロジーの技術を学ぶには、サイエントロジー教会内で実践されているトレーニングを行う。そこでハバード氏の著作に含まれている原理の適用方法を学ぶことになる。知識とその知識を実際に適用することとの間には隔たりがある。トレーニングはその隔たりを埋めるものであり、トレーニングを積んだ人は、人生における自分の状態を実際に向上させるために、サイエントロジーで見られるさまざまな真実を適用できるようになる。

 

トレーニングは、問題の大小を問わず、人生に存在する状況に対処するための技能をサイエントロジストにもたらしてくれる。それらの状況は解決不可能だと思えるものかもしれないが、トレーニングによってその根底にある原因と矯正法を理解し、対処できるようになる。

人生は、段階を追って改善されていく。同様に、精神的な向上が徐々に起こる。したがって、ハバード氏はトレーニングの正確な道筋を開発した。その構成は、正しい順番で行われれば段階的な向上が得られ、その結果、人を非常に高い状態へと引き上げることのできるものである。サイエントロジーにおけるその向上によって、人は徐々に、精神としての人間の本質と、自己と至高の存在との関係に対する完全な理解へと到達する。

サイエントロジストは、さまざまな分野の人たちで構成されている。彼らは社会問題に積極的な関心を寄せ、さまざまな社会福祉事業を支援している。こうした事業を通じて、薬物依存の人々に効果的なリハビリ手段を提供し、教育水準の向上を助け、犯罪率の減少、モラルの低下防止に貢献している。

サイエントロジストは、自らの周囲の状況を改善することに責任を持つということが、何を意味するのかを知っている。教会のボランティア・ミニスター・プログラムを通じて、何百人という教会員を要する大規模な災害対策であろうと、愛する人を失った近隣の人を悲しみから救う手助けであろうと、サイエントロジストは、求められた時にいつでも対応できるようにトレーニングを受けている。

サイエントロジー教会はまた、すべての慈善活動組織の中でも最大級の薬物教育キャンペーンを支援しており、そのメッセージは、これまで2,000万人以上の人たちに届けられている。

 

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